~将来を先取りした経営計画を作成するために‥~

0ベース発想を身に着けよう!

皆さんこんにちはイプシロンの角田です。

2016年の夏に発生した台風は、かつて私たちが体験したことがないコースを進んできました。太平洋高気圧の位置が例年と異なっていたために、通常は九州⇒西日本回りで北上する台風が、九州や西日本を経由せずに関東⇒東北⇒北海道に上陸しました。かと思えば、発生した台風が西寄りに進路を取った後、また来た道を東に引き返すという迷走台風もありました。自然現象とは言え、我々がかつて体験したことがなくしかも予測もつかない状況で、これからも大きな被害が懸念されます。

自然現象だけでなく私たちの生活やビジネスの場でも我々がかつて体験したことがなくしかも予測もつかない状況が沢山出現しています。この状況下でビジネスを行うためには次の要件がどうしても必要になってきます。

  1. 日々変化する状況に振り回されないためにもしっかりとした指針、方針を明確して徹底、行動すること
  2. 人間とITの役割りを再考すること
  3. 過去の延長で物事を考えたり判断しないこと

この3つのポイントを押さえて経営計画を策定することが重要な訳ですが、実はこれが非常に困難なのです。何しろ先ほどの台風の例ではありませんが、私たちは将来を予測する際にはどうしても過去の実績や体験の集積値から予測しようとします。しかし現実には進化や変化が速すぎて過去の実績や体験からの予測では大きな判断ミスを犯す可能性が高いのです。

実際に私たちが製販分離をキックオフする際にも各会社にて中期的な自社のあるべき組織機能を考えて頂くのですが、どうしても過去の延長での組織機能や経営戦略になってしまいます。これでは単なる業務分業になってしまい、生産性と品質の向上実現ができなくなる可能性が高いのです。
そこで0ベースでの組織機能構築や経営戦略や数値目標設定が必要になってきます。言うのは簡単ですが実はこの0ベース発想がなかなかできないのです。しかし生き残りをかけた戦いに勝ち残るためには0ベース発想は絶対に必要です。以下に0ベース発想を実践するポイントを記載しますので是非とも貴社の経営計画立案に活かして下さい。

  1. 最初に10年後の組織機能や商品イメージや経営戦略を描いてみて下さい
  2. 10年後など誰も予測できないので、他者が発言した又は発案したことに“NO”と言わないルールを策定しましょう!
  3. このように一旦頭をゆるゆるにしてから再度3年後の組織機能、取扱いサービス、数値を描いてみましょう!
  4. この際に正攻法なアプローチだけでなく、全く逆の視点で考える練習をしましょう!
    例えば、男性だけでやっていた業務を女性がやったならば‥、売上の90%を占めるサービスが10%になったら‥、毎年3名の採用ができていたものが0名になったら‥などなど自身で次々と課題を出して改善策を描いていきます。
  5. 結局は将来のことなど誰もわからないのですから自由な発想(つまり0ベース)で3年後の姿を描き出します。そこには今よりももっと楽に、プロとしての誇りを持って仕事に従事でき、お客様から感謝され、生活も向上している自分自身を描く必要があります(前よりも良くなるために今を一生懸命やっているのですから)。
  6. ここまでできたら3年後に至る道筋を1年、1年作り上げて行けば良いのです→これが単年度の目標値になります

どうしても過去の経験、実績がちらついて0ベースで考えられない!!ということになったら外部の力を借りて将来像を作ってみてはどうでしょうか?外部の人間は過去の経験、実績、クレーム、人間関係など全くわかりませんからいやでも0ベース発想になるのです。

私達は長年過去の経験や成功体験に縛られて生きてきましたがそれもそろそろ終焉を迎えなければやっていけないようです。但し、過去のやり方が全く無駄だとは言いません。温故知新はもちろん重要です。古きを知り新しきを作ると共に無限を想像して今を変えることも同時に行っていかなければならないのです?

夢を夢で終わらせないためにも行動することが重要です!失敗したら是正、予防すれば良いのですから!

イプシロンコンサルティング 代表取締役 角田 達也

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[投稿]2016年08月30日